1019-僕らの未来へ出航だ

月イチペースでこんにちは。
今日は8月に大阪松竹座、9月に日生劇場で上演された関西ジュニアANOTHERについて。


松竹も日生も楽しかったなぁ。
8月、9月は比率的には1/4の期間東京に滞在しました。見慣れない土地で過ごすのはとても刺激的でした。40カラットに行かない日はアナザー、どっちのチケットも取っていない日は東京の街をぶらぶら。毎日が新しい発見の積み重ねで、駅までの道、電車の中、買い物ひとつするにも非日常的で楽しかった〜!あとはやっぱり自分の中のどこかにある、消しきれない東京への憧れと嫉妬(笑)。それも込みで本当に楽しかった!
こんな無茶なこと多分もうできないんだろうなぁとこの夏を振り返りながら、以下は松竹座公演をベースに書いてます。もう10月も下旬ですが、振り返りにお付き合いください。…ってここまで書いて思ったけど、多分来月も夏の話しますねアハハ。アレまだ書いてないもんね。






楽しいはずの冒険旅行。航海途中で嵐に遭い生き残ったのは11人*1無人島に漂流した11人は無人島に流され途方に暮れます。喧嘩もします。
アキト(桐山照史)の弟レン(永瀬廉)は「日本に帰ってお母さんに会いたい」という気持ちを募らせ過去に日本でアキトと母親と一緒に雪を見たことを思い出します。レンはその後、南の島の海に雪の幻を見、雪(=夜空の星?)を追い入水、自死します。
一方、無人島だと思っていたこの島には実は島民がいました。フジイ(藤井流星)は流された11人のうち最も協調性が無く好き勝手行動します(というのも仲間内で冒険旅行に出た他の子たちと違ってフジイは雇われた船員で赤の他人なのです)が、食料や武器を探して行動しているときに島民に見つかり、一人捕われてしまいます。
島民は他を排除するため11人と戦います。そこで長(濱田崇裕)の息子?弟?リュウ大西流星)が病気になり、対立しているにもかかわらずジュンタ(中間淳太)とカミヤマ(神山智洋)がリュウを助けるための薬草を取りに行きます。
そこで11人は島民たちの信頼を得、最終的には一致団結して日本に帰ります。ざっくりすぎるけどこんなストーリーです。



メインストーリーは「無人島に流される→日本に帰る」ですが、わたしが好きだったのはサブストーリーのレンとアキトのやりとりです。
とにかく照史が泣かせる!そしてレンが(意外と*2)演技できる!
浜に流されてきたレンはもう亡くなっているのですが、兄であるアキトは冷たくなったレンの手を取り優しく話しかけるんです。暗転してもなお顔を上げず、とぼとぼと捌けたり。その演技力こんな身内の舞台で発揮するなんてもったいない!えらいひとは早く照史を見つけて!って思います。



日生劇場では役の変更もあり、東京のJr.や優馬も出演していますがそれはここでは割愛。どうやらDVDが発売されるようなので、また発売されたころにでも感想書こうかな…気が向いたら。



「夏」「冒険、無人島」「出会いと別れ」。アナザーのキーワードを3つ挙げるならこれかな?と思っていて。
いつまでも中身が子供なので、冒険と聞くとうずうずするわたしですが、今回は季節がよかったなぁ。
少年たちは季節感があまり無かったのに対し、今回は幕が上がる前からもう波の音が松竹座に響いていました。そして海、船、日差しを避ける帽子、植物など、季節を感じさせるものがたくさん出てきます。



夏という季節は1年に1度しかありません。季節という長い単位を関西Jr.は松竹座で過ごすわけですが、きっと漂流した彼らもそうだったのです。季節という単位を、無人島で過ごしたのです。
リンクすると言い切ってしまうと多少のこじつけ感が否めませんが、それでも通ずるものはあったはずで、わたしは多分アナザーという舞台を通して松竹座でひと夏を過ごす彼らを見ていました。これはメタファーです。



…っていうかわたしのこと知ってるお友達やこのダイアリ毎年覗いてくださってる方はご存知だと思うんですがわたし夏っていう季節が大好きで!キラキラ輝く夏は続かないんです。やがて涼しい風が一種の切なさを連れてやってくるんです!ああ夏が終わると思う頃には、過ごした毎日はすべて“思い出”、過去のものなんです!



大冒険をした彼ら*3が日本に帰るときっとそこは現実世界、秋です。この夏、あの島で過ごした時間は夢だったのかなぁ、なんて。涼しい風に吹かれながらこの「冒険旅行」を思い出して、それぞれがそれぞれ、平凡な毎日に溶け込むそんな日々を送っていたらいいなあ〜とアフターアナザーまで妄想させてくれるとても良い舞台でした。



島の住民たちとの出会い、そして仲間との別れ。レンや、海に流された仲間との別れだけでなく、アキトは日本に帰らず島に残る選択をします。
島に残ったアキトに毎年みんなで会いに行くのかな。夏休み恒例の冒険旅行になるのかな。今、日本はどう?島の暮らしは?なーんて、1年に1度の同窓会を兼ねてのキャンプしてたら(わたしが)嬉しい。



とまぁ、本編の感想としてはこんな感じです。明るくて楽しい、でもちょっと切ない話が大好きなのに加え、この年代の子たちにこんな題材を与えるなんてわたしにとっては鬼に金棒。ニクいな〜ずるいな〜。



アナザーのために作られた新曲もすごく爽やかで、ちょっぴり切なくて、今の彼らにピッタリな歌詞でした。「後悔しない絶対」、「向かい風さえも乗りこなす」、デビュー前の今一番いい時期の子たちに歌わせるとか天才か!
OPの黒燕尾は鳥肌ものだったからもう一回見たい。見られるものなら見たいけど、でももういいや。いつもそう*4だけど、もう一度見たいはもう二度と見れなくていいです。でも、おたく人生ではずっともう一度見たいって言い続けます。でももう二度と見れなくていい。ああ、でももう一度見たい!




で、まぁ、個人的な話ですが、担降りするときにダイアリに小っ恥ずかしいエントリを上げましたが、わたしは担降りを「出航」に例えました。恥ずかしいからリンクは貼らないけど(爆)遡ったら出てきます。それもなんだかちょっと運命的なものを感じたり。やっぱり出航の時期でした。“今を逃すと出航しちゃう”、わたしは一緒の船に乗れたかなー。



「ゆらゆらゆら揺れるなら 君の心も抱きしめて 連れて行くよJourney」。わたしの心は連れて行かれたままぽっかり空いたままです。次の現場のお知らせまだかなまだかなと楽しみにしながら、久しぶりに手元に次の現場のチケットがない季節を過ごします。

*1:BAD、7WEST、KinKan、西畑、永瀬

*2:今年の新春公演の棒読みを見ていたのでw

*3:=劇中の“彼ら”

*4:多分春松竹か何かのときにも書いたような気がする